2020年10月2日金曜日

meishi2 の QMK ファームウェアのビルドをラズパイのコマンドラインでやってみた

名刺サイズ自作キーボード meishi2 を組み立てた後そのままにしていたので、引っ張り出してきて QMK ファームウェアをビルドして書き込んでみました。ラズパイのコマンドラインでやっています。ほぼ「 meishi2 keyboard ビルドガイド」に記載されていることをそのままやっています。

環境

QMK ファームウェアをビルドする母艦はラズパイを使いました。

  • Raspberry Pi 4B Model B 4GB Memory
  • Raspberry Pi OS Version: August 2020 (Raspbian GNU/Linux 10 buster)

QMK ファームウェアのビルド環境を構築

QMK ソースコードをダウンロード

$ git clone https://github.com/qmk/qmk_firmware.git

QMK ビルドに必要な依存を解決

$ cd qmk_firmware/
util/qmk_install.sh
  • 主に QMK ビルドに必要な Raspberry Pi OS の deb パッケージがインストールされるようです。

meishi2 をラズパイに接続

ログを見ながら meishi2 をラズパイに接続してみるのでまずはシスログをリアルタイムで確認

$ tail -f /var/log/syslog

meishi2 とラズパイを USB ケーブルで接続すると LED が点灯し、ログには以下のメッセージやその他いろいろ出てきました。

Sep 25 12:25:43 raspi4 kernel: [  409.663764] usb 1-1.1: Product: meishi2

QMK をビルドして meishi2 に書き込み

とりあえずやってみたらエラーになりました。

$ make meishi2:default:avrdude
QMK Firmware 0.10.17
WARNING: Some git submodules are out of date or modified.
 Please consider running make git-submodule.

Making meishi2 with keymap default and target avrdude

tmk_core/protocol/lufa.mk:14: lib/lufa/LUFA/makefile: No such file or directory
make[1]: *** No rule to make target 'lib/lufa/LUFA/makefile'.  Stop.
Make finished with errors
make: *** [Makefile:584: meishi2:default:avrdude] Error 1

メッセージに従い以下実施

$ make git-submodule

再度以下実行したらうまくいきました。

$ make meishi2:default:avrdude

途中で以下のメッセージが出ました。

Detecting USB port, reset your controller now

meishi2 基板上の pro micro の横のタクトスイッチ (シルク印刷で SW5 と記載) を押すと meishi2 のリセットがかかり書き込みが完了しました。この時にラズパイ上で meishi2 と接続されている USB デバイスファイルが /dev/ttyACM0 であると自動認識したようです。

meishi2 の pro micro の LDE は緑 x 1、赤 x 2 が点灯している状態になったので USB ケーブルの切断/再接続をしたところ緑 x 1 のみの点灯状態となりました。

これで meishi2 が使えるようになったようです。

動作確認

meishi2 には 4つのキーがあり、今回の QMK の初期設定で左から順番に以下の内容が設定されていました。

  • 左 CTRL + Z (やり直し)
  • 左 CTRL + X (切り取り)
  • 左 CTRL + C (コピー)
  • 左 CTRL + V (貼り付け)

meishi2 を PC と USB ケーブルで接続するとうまくキーボードとして認識されたようで、エディタ上で上記 4ボタンが期待通りに動きました。

参考

2020年6月19日金曜日

ラズパイで PlatformIO でコマンドラインで M5StickC を Lチカ

ラズパイのコマンドラインで PlatformIO を使って M5StickC を Lチカしてみました。


環境

  • Raspberry Pi 4 model B
  • Raspbian GNU/Linux 10 (buster)
  • M5StickC

pipenv プロジェクト作成

pipenv プロジェクトのディレクトリを作成して移動

$ mkdir /some/where/m5stickc-lflash
$ cd /some/where/m5stickc-lflash/

pipenv プロジェクト作成

$ pipenv --python $(which python3)

pipenv shell 起動

$ pipenv shell

以下、全て pipenv シェルで実行


Platformio インストール

インストール

$ pipenv install platformio

バージョン確認

$ platformio --version
PlatformIO, version 4.3.4

M5StickC のボード ID を確認

PlatformIO での M5StickC のボード ID を確認しました。

$ platformio boards
--- 省略 ---
Platform: espressif32
================================================================================
ID                               MCU    Frequency    Flash    RAM     Name
-------------------------------  -----  -----------  -------  ------  --------------------------------
--- 省略 ---
m5stack-core-esp32               ESP32  240MHz       4MB      320KB   M5Stack Core ESP32
m5stack-fire                     ESP32  240MHz       16MB     6.25MB  M5Stack FIRE
m5stack-grey                     ESP32  240MHz       16MB     520KB   M5Stack GREY ESP32
m5stick-c                        ESP32  240MHz       4MB      320KB   M5Stick-C
--- 省略 ---

ボード ID は m5stick-c でよさそうです。


PlatformIO プロジェクト作成

プロジェクトのディレクトリを作成して移動

$ mkdir pio_project
$ cd pio_project/

プロジェクト初期化

$ platformio init --board=m5stick-c
  • 上で調べてた M5StickC のボード ID を指定しました。

シリアルポートデバイスを確認

M5StickC を USB 接続したラズパイのシリアルポートデバイスを確認しました。

M5StickC をラズパイの USB に接続する時の /var/log/messages で確認することもできますが、PlatformIO をインストールしたのでこれで確認してみました。

M5StickC をラズパイの USB に接続している状態で以下のコマンドを打ちました。

$ platformio device list
/dev/ttyUSB0
------------
Hardware ID: USB VID:PID=0403:6001 SER=7552CE3E93 LOCATION=1-1.3
Description: M5 Serial Converter

/dev/ttyAMA0
------------
Hardware ID: fe201000.serial
Description: ttyAMA0

/dev/ttyUSB0 で良いようです。


Lチカプログラムを用意

led-flash.ino ファイルを src/ に置きました。

$ cat src/led-flash.ino

#define LED_PIN 10

#define LED_ON  LOW
#define LED_OFF HIGH


void setup() {
    pinMode(LED_PIN, OUTPUT);
}

void loop() {
    digitalWrite(LED_PIN, LED_ON);
    delay(100);

    digitalWrite(LED_PIN, LED_OFF);
    delay(900);
}
  • M5StickC の LED は LOW が ON、HIGH が OFF とのことです。

プログラムをビルド

以下のコマンドでビルド

$ platformio run

エラー無くビルドできました。ターゲットに upload を指定していないのでビルドされただけで M5SticC には書き込まれていません。

.pio/ 配下にビルドされたファイルが出来ていました。

$ ls -la .pio/build/m5stick-c/
合計 28712
drwxr-xr-x 4 pi pi     4096  6月 19 21:38 .
drwxr-xr-x 3 pi pi     4096  6月 19 21:32 ..
-rw-r--r-- 1 pi pi   149000  6月 19 21:38 .sconsign37.db.dblite
drwxr-xr-x 3 pi pi     4096  6月 19 21:32 FrameworkArduino
-rw-r--r-- 1 pi pi   211040  6月 19 21:32 firmware.bin
-rwxr-xr-x 1 pi pi  4265992  6月 19 21:32 firmware.elf
-rw-r--r-- 1 pi pi 24743628  6月 19 21:32 libFrameworkArduino.a
-rw-r--r-- 1 pi pi        8  6月 19 21:32 libFrameworkArduinoVariant.a
-rw-r--r-- 1 pi pi     3072  6月 19 21:32 partitions.bin
drwxr-xr-x 2 pi pi     4096  6月 19 21:38 src

再度ビルドして M5StickC に書き込み

$ platformio run --upload-port /dev/ttyUSB0 --target upload
  • 上で確認したシリアルポートデバイスを指定しました。
  • --target upload によりビルド後 M5StickC に書き込まれました。

M5StickC で Lチカできました。


参考

ラズパイで esptool でコマンドラインで M5Stick のフラッシュをバックアップ&リストア

ラズパイのコマンドラインで esptool を使って M5StickC のフラッシュをバックアップ、リストアしてみました。

ほぼ https://lang-ship.com/blog/work/esp32-esptool-py/ に書かれていることをそのままやっています。

環境

  • Raspberry Pi 4 model B
  • Raspbian GNU/Linux 10 (buster)
  • M5StickC

M5StickC を接続したラズパイのシリアルポートデバイスを確認

ラズパイで $ tail -f /var/log/messages をしながら M5StickC に付属の USB ケーブルでラズパイの USB に接続すると以下のメッセージが出ました。

Jun 18 23:33:44 raspi4 kernel: [19742.992308] usb 1-1.2: FTDI USB Serial Device converter now attached to ttyUSB0

ttyUSB0 と出ているのでシリアルポートデバイスは /dev/ttyUSB0 であることがわかりました。

デバイスファイルも存在していました。

$ ls -l /dev/ttyUSB0
crw-rw---- 1 root dialout 188, 0  6月 18 23:33 /dev/ttyUSB0

pipenv プロジェクト作成

pipenv インストール

$ sudo apt install pipenv

pipenv プロジェクト用のディレクトリを作成して移動

$ mkdir /some/where/m5stickc
$ cd /some/where/m5stickc/

pipenv プロジェクト作成

$ pipenv --python $(which python3)

pipenv shell 起動

$ pipenv shell

以下、全て pipenv シェルで実行

M5StcikC のフラッシュをバックアップ

esptool をインストール

$ pipenv install esptool

esptool.py --help で確認すると出てくる flash_id : Read SPI flash manufacturer and device ID を実行。シリアルポートは上で確認した /dev/ttyUSB0 を指定しました。

$ esptool.py --port /dev/ttyUSB0 flash_id
esptool.py v2.8
Serial port /dev/ttyUSB0
Connecting......
Detecting chip type... ESP32
Chip is ESP32-PICO-D4 (revision 1)
Features: WiFi, BT, Dual Core, 240MHz, Embedded Flash, VRef calibration in efuse, Coding Scheme None
Crystal is 40MHz
--- 省略 ---
Manufacturer: c8
Device: 4016
Detected flash size: 4MB
Hard resetting via RTS pin...

いろいろ情報が表示され、フラッシュのサイズが 4MB であることがわかりました。

フラッシュをバックアップ

$ esptool.py --port /dev/ttyUSB0 read_flash 0x00000 0x400000 ./image-factory-default-4M.bin
  • 先頭アドレス 0x00000 から上で確認したフラッシュのサイズ 0x400000 (10進数で ‭4,194,304‬) バイトを読み出して指定したファイルに保存しました。

保存したファイルのサイズはフラッシュのサイズと同じ 4MB でした。

$ ls -lh image-factory-default-4M.bin
-rw-r--r-- 1 pi pi 4.0M  6月 17 23:18 image-factory-default-4M.bin

バックアップしたフラッシュをベリファイ

$ esptool.py --port /dev/ttyUSB0 verify_flash --diff yes 0x0000 ./image-factory-default-4M.bin
--- 省略 ---
Auto-detected Flash size: 4MB
Verifying 0x400000 (4194304) bytes @ 0x00000000 in flash against ./image-factory-default-4M.bin...
-- verify FAILED: 279 differences, first @ 0x0000b02b
   0000b02b 00 a8
   0000b02c 00 aa
   0000b02d a0 fa
   --- 省略 ---
   0000b81b 00 ff
   0000b81c 01 ff
   0000b81d 00 ff

A fatal error occurred: Verify failed.

ベリファイがエラーになりました。。。

「起動するたびにデータを書き換えているプログラムが存在しており、その場合にはベリファイチェックがNG」とのことで、工場出荷時のフラッシュだったのですがこれに該当しているのかもしれません。

フラッシュをリストア

ベリファイはエラーになりましたが、このバックアップからリストアしてみました。

まずはフラッシュを消去

$ esptool.py --port /dev/ttyUSB0 erase_flash

バックアップしたフラッシュをリストア

$ esptool.py --port /dev/ttyUSB0 write_flash 0x0000 ./image-factory-default-4M.bin
  • 先頭アドレス 0x0000 を指定すると良いようです

うまくリストアできていました。

2020年5月14日木曜日

Grafana で Raspberry Pi の CPU、GPU 温度をグラフ表示



前回のブログ [Grafana で Raspberry Pi のメモリ使用率などリソース状態を可視化してみた] で CPU 使用率やメモリ使用率等のリソースを Grafana のダッシュボードで確認できるようにしましたが、下のキャプチャ画面のように CPU と GPU 温度に関しては現在の状態 (温度) の確認はできますが、過去の状態をグラフで確認することはできないようです。

CPU、GPU の現在の温度

今回は Grafana にダッシュボードを追加して、Raspberry Pi の CPU、GPU 温度のグラフを表示してみました。

環境

InfluxDB に保存されている CPU、GPU の温度データを確認

InfluxDB に保存されている CPU 温度のデータは実際の温度を 1,000倍した値が保存されており、GPU 温度はそのままの値が保存されているので確認してみました。

InfluxDB shell 起動

$ influx

telegraf データベースを指定

> use telegraf

CPU 温度データを確認

> select * from cpu_temperature limit 3
name: cpu_temperature
time                host  value
----                ----  -----
1587525500000000000 raspi 50464
1587525510000000000 raspi 50464
1587525520000000000 raspi 50464

CPU 温度は 50464 という値になっていますが、これは Telegraf で CPU データを取得するときに /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp を参照しているためと思われます。実際は値を 1000 で割った 50.464度ですね。

ちなみに手動だと以下のように現時点の値を確認できました。

$ cat /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp
54230

GPU 温度は以下のように、実際の温度が値として保存されていました。

> select * from gpu_temperature limit 3
name: gpu_temperature
time                host  value
----                ----  -----
1587525501000000000 raspi 50.5
1587525510000000000 raspi 49.9
1587525520000000000 raspi 50.5

CUP 温度とは異なり GPU 温度は以下のコマンドで取得しているためだと思われます。

$ /opt/vc/bin/vcgencmd measure_temp
temp=53.7'C

ダッシュボード追加

ブラウザで Grafana の GUI を開いて以下実行しました。

  • [Create (+ アイコン)] - [Dashboard]

  • CPU 温度を追加するために [Add Query] をクリック

  • 以下、Query のフォームで

    • [From] の [select measurement] をクリックして [cpu_temperature] を選択
    • [Select] の [field (value)]、[mean ()] に続く [+] をクリックして [Math] - [math] を選択
      • [math (/100)] が追加されたので [(/100)] をクリックして [(/1000)] に変更 (上で確認した通り、IfluxDB 上では 1,000倍された値なので 1,000 で割りました)
  • 画面右側の方の [Query Inspector] をクリックしてクエリを確認すると select 文でも / 1000 されていることが確認できました。

    SELECT mean("value") / 1000 FROM "cpu_temperature" WHERE time >= now() - 6h GROUP BY time(20s) fill(null)
    
  • 次に GPU 温度を追加するために [Add Query] をクリック

  • 追加された Query のフォームで

    • [From] の [select measurement] をクリックして [cpu_temperature] を選択
    • CPU 温度とは異なり、GPU 温度は InfluxDB に実温度が保存されている (1,000倍されていない) ので 1,000 で割る必要はありません
  • 画面上部のフロッピーアイコンの [Save dashboard] をクリックし、適宜ダッシュボード名等を入れて保存

CPU、GPU 温度のグラフを表示できました。

2020年5月11日月曜日

試しに Markdown で Sphinx ドキュメント作成



Sphinx はドキュメントを作成するためのツールであり reStructuredText を採用しています。

reStructuredText は Markdown と同様な軽量マークアップ言語のひとつで実際に使ってみるとなかなか使いやすいですが、Markdown と比べると Sphinx 以外では汎用的に採用されておりません。

そこで Sphinx で reStructuredText ではなく Markdown を使ってドキュメントを作成できるようにしてみました。

下にも書いてますが、何かワーニングが出ましたが一応 Markdown でドキュメントを書いて html に変換できました。

環境

  • Ubuntu 18.04.4 LTS (Windows10 WSL)

インストール

pipenv で Sphinx をインストールするのでまずは pipenv をインストール

$ sudo apt install pipenv

sphinx インストール用のディレクトリを作成して移動

$ mkdir /some/where/sphinx
$ cd /some/where/sphinx/

virtual environment 作成

$ pipenv --python $(which python3)

Sphinx インストール

$ pipenv install sphinx

Markdownパーサー recommonmark をインストール

$ pipenv install recommonmark

pipenv シェル起動

Sphinx をインストールした virtual environment でシェルを起動しました。

virtual environment に起動

$ cd /some/where/sphinx/

pipenv シェル起動

$ pipenv shell

Sphinx ドキュメントプロジェクト作成

上に描いた「pipenv シェル起動」を実行した状態で以下をやりました。

プロジェクト用のディレクトリを作成して移動

$ mkdir /some/where/document
$ cd /some/where/document/

プロジェクトファイル作成

$ sphinx-quickstart

いろいろ聞いてくるので以下のように入力してみました。

> Separate source and build directories (y/n) [n]: n
> Project name: test-markdown
> Author name(s): Nezuppo
> Project release []:
> Project language [en]: ja

以下のうようにディレクトリとファイルが作成されました。

$ tree -aF
.
├── Makefile
├── _build/
├── _static/
├── _templates/
├── conf.py
├── index.rst
└── make.bat

3 directories, 4 files

Markdown が使えるようにプロジェクトを設定

まずは conf.py を修正するのでバックアップをとる

$ cp conf.py{,.org}

以下のようになるよう、conf.py を修正。なお本題とは関係ありませんが好みで html_theme を bizstyle に変更しました。

$ diff -u conf.py{.org,}
--- conf.py.org 2020-05-10 14:51:51.652409000 +0900
+++ conf.py     2020-05-10 15:30:52.760240100 +0900
@@ -28,6 +28,7 @@
 # extensions coming with Sphinx (named 'sphinx.ext.*') or your custom
 # ones.
 extensions = [
+    'recommonmark'
 ]

 # Add any paths that contain templates here, relative to this directory.
@@ -51,9 +52,17 @@
 # The theme to use for HTML and HTML Help pages.  See the documentation for
 # a list of builtin themes.
 #
-html_theme = 'alabaster'
+html_theme = 'bizstyle'

 # Add any paths that contain custom static files (such as style sheets) here,
 # relative to this directory. They are copied after the builtin static files,
 # so a file named "default.css" will overwrite the builtin "default.css".
 html_static_path = ['_static']
+
+
+
+source_suffix = {
+    '.rst': 'restructuredtext',
+    '.txt': 'markdown',
+    '.md' : 'markdown',
+}

Markdown でドキュメント作成

index.rst のファイル名を index.md に変更

$ mv index.rst index.md

この時点で index.md の中身はデフォルトで用意されたサンプルの reStructuredText なので、不要であることを確認して中身を削除し Markdown に書き換え

html に変換

$ make html

以下のワーニングが出ました。。。

/home/worker/.local/share/virtualenvs/sphinx-5rYzJHjd/lib/python3.6/site-packages/recommonmark/parser.py:75: UserWarning: Container node skipped: type=document
  warn("Container node skipped: type={0}".format(mdnode.t))

が、とりあえず _build/html が作成され、ブラウザで index.html を確認できました。

参考

2020年4月24日金曜日

Grafana で Raspberry Pi のメモリ使用率などリソース状態を可視化してみた



Grafana Labs でラズパイ用の Grafana ダッシュボード Raspberry Pi Monitoring が公開されているので試してみました。
CPU 使用率やメモリ使用率等だけでなく、CPU や GPU の温度も確認できるようです。

Raspbian の標準リポジトリから Grafana をインストールするとログイン画面が真っ白で何も表示されなかったので、Grafana サイトのリポジトリからインストールしました。
なお、Raspberry Pi Monitoring はデータソースに InfluxDB、メトリックスコレクタに Telegraf を使うことが前提のようなのでこれらもインストールしました。

環境

  • Raspberry Pi 3 Model B
  • Raspbian GNU/Linux 10 (buster)

Ansible インストール

Ansible の playBook で Grafana, InfluxDB, Telegraf をインストールしてみるので、まずは Ansible をインストールしました。

$ sudo apt install ansible

Ansible playbook ファイル作成

pbook-grafana.yaml を作成

- hosts: localhost
  vars:
    distrib_id: debian
    distrib_codename: buster
  connection: local
  gather_facts: no
  become: true
  handlers:
    - name: telegraf-restarted
      service:
        name: telegraf
        state: restarted
  tasks:
    # influxdb, telegraf 共通
    - name: influxdb, telegraf apt_key
      apt_key:
        url: https://repos.influxdata.com/influxdb.key
        state: present
    - name: influxdb, telegraf apt_repository
      apt_repository:
        repo: deb https://repos.influxdata.com/{{ distrib_id }} {{ distrib_codename }} stable
        state: present
        filename: influxdb
    - name: influxdb, telegraf apt update
      apt:
        update_cache: yes

    # influxdb
    - name: apt install influxdb
      apt:
        update_cache: no
        state: present
        pkg:
          - influxdb
    - name: service influxdb start
      service:
        name: influxdb
        state: started

    # telegraf
    - name: apt install telegraf
      apt:
        update_cache: no
        state: present
        pkg:
          - telegraf
    - name: service telegraf start
      service:
        name: telegraf
        state: started
    - name: telegraf user
      user:
        # GPU 温度取得 (vcgencmd measure_temp) のために必要
        name: telegraf
        groups: video
    - name: telegraf blockinfile
      blockinfile:
        dest: /etc/telegraf/telegraf.d/raspi.conf
        create: yes
        block: |
          [[inputs.net]]

          [[inputs.netstat]]

          [[inputs.file]]
            files = ["/sys/class/thermal/thermal_zone0/temp"]
            name_override = "cpu_temperature"
            data_format = "value"
            data_type = "integer"

          [[inputs.exec]]
            commands = ["/opt/vc/bin/vcgencmd measure_temp"]
            name_override = "gpu_temperature"
            data_format = "grok"
            grok_patterns = ["%{NUMBER:value:float}"]
      notify:
        telegraf-restarted

    # grafana
    - name: grafana apt_key
      apt_key:
        url: https://packages.grafana.com/gpg.key
        state: present
    - name: grafana apt_repository
      apt_repository:
        repo: deb https://packages.grafana.com/oss/deb stable main
        state: present
        filename: grafana
    - name: grafana apt update
      apt:
        update_cache: yes
    - name: apt install grafana
      apt:
        update_cache: no
        state: present
        pkg:
          - grafana
    - name: service grafana-server start
      service:
        name: grafana-server
        state: started
    - name: grafana systemd
      systemd:
        name: grafana-server.service
        state: started
        enabled: yes

Ansible でインストール

$ ansible-playbook -i localhost, pbook-grafana.yaml

インストール後の InfluxDB データベース確認

InfluxDB shell 起動

$ influx
Connected to http://localhost:8086 version 1.8.0
InfluxDB shell version: 1.8.0
>

データベース確認

> show databases
name: databases
name
----
_internal
telegraf
  • telegraf データベースが作成されていました。

telegraf データベースを選択

> use telegraf
Using database telegraf

telegraf データベースの measurements を確認

> show measurements
name: measurements
name
----
cpu
cpu_temperature
disk
diskio
gpu_temperature
kernel
mem
net
netstat
processes
swap
system

試しに gpu_temperature のデータを確認

> select * from gpu_temperature limit 3;
name: gpu_temperature
time                host  value
----                ----  -----
1587525501000000000 raspi 50.5
1587525510000000000 raspi 49.9
1587525520000000000 raspi 50.5
  • 取得した GPU の温度が格納されているようです。

InfluxDB shell 終了

> quit

ブラウザでアクセスできるようになるまで待つ

ansible を実行すると grafana-server の起動まで完了しますが、初めて起動する時はしばらく (5分程度) は 3000番ポートが開かれていないためブラウザでアクセスできません

3000番ポートが開かれている場合

$ netstat -na | grep 3000
tcp6       0      0 :::3000                 :::*                    LISTEN

3000番ポートが開かれていない場合

$ netstat -na | grep 3000
$

3000番ポートが開かれていない場合でもログが流れているので起動していることがわかります。

$ sudo tail -f /var/log/grafana/grafana.log

3000番ポートが開かれるのを待って次に進みます。

ブラウザで Grafana にログイン

  • URL: http://[grafana-server の IP]:3000/login
  • 初期ログイン情報
    • ID: admin
    • PW: admin
  • 案内に従いパスワード変更

データソースに InfluxDB を登録

  • [Confuguration (歯車アイコン)] - [Data Sources]
  • [Add data source]
  • influxDB を選択
  • Name: InfluxDB (任意)
  • Name の [Default] を ON
  • url: http://localhost:8086/
  • Access: Server (dfault)
  • Whitelisted Cookies: (空)
  • Auth は全てデフォルト通り無効
  • Database: telegraf
  • User, Password, HTTP Method は空白
  • Min time interval も空白
  • [Save & Test]
    • Data source is working と表示された

Raspberry Pi Monitoring ダッシュボートを Import

ダッシュボード ID (今回は 10578) を指定するとインポートできるようですが、今回の環境ではなぜかうまくいかなかったので、サイトから json ファイルをダウンロードしてインポートやってます。

ダッシュボードの JSON ファイル取得

ダッシュボードを登録

  • [Create (+ アイコン)] - [Import]
  • [Upload .json file] で上でダウンロードした raspberry-pi-monitoring_rev1.json をアップロード
  • 以下入力
    • Name: Raspberry Pi Monitoring (多分任意)
    • Folder: General
    • Unique identifier (uid): value set (初期値)
    • influxdb: InfluxDB
    • [Import]

ダッシュボードで Raspberry Pi のリソースを見ることができるようになりました。

grafana-dboard

参考

2020年3月25日水曜日

JupyterLab で画像の穴のずれ具合を確認

from PIL import Image, ImageDraw
import numpy as np

水平になるように画像を回転

im = Image.open('IMG_20200302_210756-2.png')

im = im.rotate(-1.34)

draw = ImageDraw.Draw(im)
size = im.size
y = 2245
draw.line((0, y, size[0], y), fill=(255, 0, 0), width=10)
im

必要な部分の画像を切り取り

im_crop = im.crop((1050, 1350, 1600, 1900))
im_crop

丸の位置とサイズ確認

im_crop = im.crop((1050, 1350, 1600, 1900))
draw_crop = ImageDraw.Draw(im_crop)

width = 5
diff = 10

# 外丸
outer_center = np.array([292, 275])
outer_rad = 213

outer_color = (255, 0, 0)
draw_crop.ellipse([tuple(outer_center - outer_rad), tuple(outer_center + outer_rad)], outline=outer_color, width=width)
draw_crop.line(
    [
        tuple(outer_center - diff),
        tuple(outer_center + diff)
    ],
    fill=outer_color,
    width=width
)
draw_crop.line(
    [
        (
            outer_center[0] + diff,
            outer_center[1] - diff
        ),
        (
            outer_center[0] - diff,
            outer_center[1] + diff
        )
    ],
    fill=outer_color,
    width=width
)
im_crop

# 内丸
inner_center = np.array([315, 245])
inner_rad = 83

inner_color = (0, 0, 255)
draw_crop.ellipse([tuple(inner_center - inner_rad), tuple(inner_center + inner_rad)], outline=inner_color, width=width)
draw_crop.line(
    [
        tuple(inner_center - diff),
        tuple(inner_center + diff)
    ],
    fill=inner_color,
    width=width
)
draw_crop.line(
    [
        (
            inner_center[0] + diff,
            inner_center[1] - diff
        ),
        (
            inner_center[0] - diff,
            inner_center[1] + diff
        )
    ],
    fill=inner_color,
    width=width
)
im_crop

中心のずれ (ピクセル)

center_diff_pix = outer_center - inner_center
center_diff_pix
array([-23,  30])

中心のずれ (mm) => 内円の半径 1.5mm で計算

center_diff_mm = center_diff_pix * 1.5 / inner_rad
center_diff_mm
array([-0.41566265,  0.54216867])

2020年3月7日土曜日

Ansible で Ansible をバージョンアップ

2020年3月6日現在、PyPI の Ansible リポジトリ で確認すると Ansible の最新バージョンは 2.9.6 のようです。

一方、Raspbian Buster の apt コマンドで標準リポジトリからインストールする Ansible のバージョンは 2.7.7 で少々古いです。

また、Ansible の replace モジュールドキュメント を読むと As of Ansible 2.7.10, the combined use of before and after works properly. と書いてあり、裏を返すと replace モジュールの after と before を組み合わせて使う場合に 2.7.10 より前のバージョンでは適切に動かないようです。

今回はまずは Raspbian Buster の標準リポジトリから少々古い Ansible をインストールして、この Ansible を使って新しめの Ansible にバージョンアップしてみました。

■ 環境

  • Raspberry Pi 3 Model B
  • Raspbian GNU/Linux 10 (buster)

■ Raspbian Buster の標準リポジトリから少々古い Ansible をインストール

Ansible インストール

$ sudo apt udpate
$ sudo apt install ansible

バージョンを確認すると 2.7.7 でした。

$ ansible --version
ansible 2.7.7
config file = /etc/ansible/ansible.cfg
configured module search path = ['/home/pi/.ansible/plugins/modules', '/usr/share/ansible/plugins/modules']
ansible python module location = /usr/lib/python3/dist-packages/ansible
executable location = /usr/bin/ansible
python version = 3.7.3 (default, Dec 20 2019, 18:57:59) [GCC 8.3.0]

■ Ansible で Ansible をバージョンアップ

今回は上の手順でインストールした古めの Ansible を使って、新しめのバージョンが用意されていると思われる Ubuntu 18.04 LTS 用 PPA リポジトリの Ansible にバージョンアップしてみました。

Playbook ファイルを準備

ansible-playbook 実行

$ ansible-playbook -i localhost, pbook-update-ansible.yaml

Ansible が 2.9.4 にバージョンアップされました。

$ ansible --version
ansible 2.9.4
  config file = /etc/ansible/ansible.cfg
  configured module search path = [u'/home/pi/.ansible/plugins/modules', u'/usr/share/ansible/plugins/modules']
  ansible python module location = /usr/lib/python2.7/dist-packages/ansible
  executable location = /usr/bin/ansible
  python version = 2.7.16 (default, Oct 10 2019, 22:02:15) [GCC 8.3.0]

■ 参考